Media & Music Writer Review

石田寿弥 / FM AICHI 編成制作部 部長

いよいよ2月25日にリリースされるAcid Black Cherry約3年振りの4thALBUM「L―エル―」。
「Round & Round」から「& you」まで、アルバム先行シングル「INCUBUS」をはじめ、2013年8月から約10ヶ月間、全都道府県すべてを廻ったProject『Shangri-la』中にリリ
ースされたシングル「Greed Greed Greed」、「黒猫~Adult Black Cat~」、「君がいない、あの日から…」を含む、聴き応え充分な全13曲、14トラック。
それらの楽曲達が、一人の女性“エル”の波乱の一生に、優しく寄り添うように、物語は進んでいきます。

「欲しかったのは、愛。」
悲しい運命に翻弄されながら、さまざまな人たちの愛のかたちにふりまわされながらも、本当の愛を求めてさまよう“エル”。愛を探し続けた人生の結末はあまりにも悲しく美しく。
ALBUMをリピートして聴きながら、夢中で100頁に近いストーリーブックを一気に読み終えてしまいました。

ABCの真骨頂といえるこのコンセプトアルバム「L―エル―」はもちろん捨て曲など一切無し、特に、泣きのギターがなぞるメロディラインがリフレインするTrack11「眠れぬ夜」から、最後に全てを物語るかのような美しく悲しげなピアノソロで始まるTrack14「& you」まで、物語と楽曲が絡み合い心の琴線に響く必聴の流れで、アルバム全曲通して聴き終わった時、まるで良質の映画を観終わったような感動と心地良い疲労感に包まれることと思います。

Acid Black Cherryの音楽・世界観、そしてyasuさんの“ABCの音楽を通して少しでも笑顔になってくれる人がいるならば、近くに行って唄いたい”というProject『Shangri-la』でみせてくれた想いが今回の渾身のALBUM「L―エル―」に結実している事を切に感じました。

全てを聴き終えて、本アルバムを引っさげたツアーでどんなライブを見せてくれるのか本当に待ち遠しいところですが、更に「L―エル―」を聴き込んで、その物語と音楽の世界に深く入り込みながら、はやる心を落ち着けつつ、その時を楽しみに待っていたいと思います。