Media & Music Writer Review

テツヤ / HBCラジオ パーソナリティ

素晴らしい楽曲は単体でも輝くが、アルバムにおいて秀逸な配列が為された時、それら
はリスナーにとって大きな財産となる。
Acid Black Cherryの新作「L-エル-」が正にそうだ。
「Greed Greed Greed」や「黒猫~Adult Black Cat~」は、たった5分で刺激・音楽
的快楽を堪能できる万能なロックソング。
ただ、それらのシングル曲がアルバム「L-エル-」の中においては壮大な物語の一部になっている点が面白い。
1曲1曲は明快なストーリー。がしかし、1枚のアルバムになった時、その曲達の放つ
メッセージ性は心地良いベールに包まれ、聴く者に“想像”や“深読み”という副産物
を与えることになるのだ。
こんな素晴らしい体験があるだろうか?
アルバムタイトルの「L-エル-」は1人の女性をイメージしているそうだ。
このアルバムを聴くことで“L”という女性の“今”だけではなく、辿ってきた過去や
歩んでいくであろう未来にも想いを馳せることができる。
そう、このアルバム「L-エル-」は音楽鑑賞という枠を超えた、1人の人間による感情・行動の疑似体験なのだ。